2024.03.23

✑社長日記 その41

社長日記

~マイナス金利解除と住宅ローン~

2024年3月の日銀会合にて、マイナス金利の解除が決定されました。
住宅ローンの変動金利上昇が気になりますね。

2024年3月現在、住宅ローンの変動金利は「2.475%」です。
短期プライムレートの1.475%に1%上乗せした金利です。
(以下「短プラ」といいます)

短プラは、「企業向け融資の最優遇金利」とされており、日銀の政策金利の影響を受けます。
※ちなみに住宅ローンは「個人」向け融資です。

そこで、
マイナス金利解除

短プラ上昇

住宅ローン変動金利上昇
となるかが問題となります。

実は、短プラは、2009年からずっと1.475%で変わっていません。
2016年にマイナス金利を導入した際でも変動はありませんでした。

そのため「マイナス金利を解除しても、短プラは上がらない」と考えられます。

ただ、変動金利が2.475%にもかかわらず、
実際には0.3%後半~借りている方がほとんどではないでしょうか。

これは、「金利優遇」を受けた結果になります。

具体的には、
2%の金利優遇を受ける人は、
「2.475%-2%=0.475%」
の住宅ローンの金利となります。

この変動金利の優遇「幅」が減ると予想しています。


もっとも、既に住宅ローンを組んでいる方は、「優遇幅●%」は固定しています。
変動金利の上昇が無い限り、ご自身の住宅ローンへの影響はないのでご安心ください。


金利優遇「幅」が減少する理由について
「短プラ」は企業向けの融資基準金利と説明しました。

実は、「短プラ」以外にも「TIBPR」レートというものがあります。

ネット上で拾える資料ですが、2024年2月分までで
・1週間ものは「マイナス圏から0.02%程度」へ上昇
・3か月ものは「0.08%~0.1%へ」へ上昇
と、すでに金利上昇の兆候がわかります。

金融機関は、住宅ローンの融資をするにあたり、どこかから資金を集める必要があります。
その一つの指標である「TIBOR」レートが上昇しています。

毎月月初に各金融機関が、金利優遇後の最低金利を発表しているので、推移を見守りたいと思います。

なお、TIBORレートの推移は以下になります。
https://www.jbatibor.or.jp/rate/pdf/JAPANESEYEN2024.pdf